ロシア軍がハサカ県タッル・タムル町への米軍パトロール部隊の進入を阻止(2021年6月20日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍憲兵隊のパトロール部隊が、M4高速道路沿線にあるシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下のタッル・タムル町の入り口で、米軍のパトロール部隊を制止し、同地への進入を阻止した。

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍を護衛に伴っていた米軍部隊は、タッル・タムル町への進入を断念し、撤退した。

一方、米主導の有志連合の車輌約25輌からなる車列が兵站物資などを積んで、イラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入し、ルマイラーン町、タッル・バイダル村に設置されている基地に向かった。

AFP, June 20, 2021、ANHA, June 20, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 20, 2021、Reuters, June 20, 2021、SANA, June 20, 2021、SOHR, June 20, 2021などをもとに作成。

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北・東シリア自治局はイラク・クルディスタン地域に本社があるクルディスタン24衛星テレビが憎悪と内乱を助長するような報道を行ったとして支配地での活動を禁止(2021年6月20日)

北・東シリア自治局の執行評議会の情報局は決定第7号を発出、クルディスタン24衛星テレビが憎悪と内乱を助長するような報道を行い、「メディアが遵守すべき道徳的原則と、北・東シリアで施行されている情報法の一部条項に違反した」として、支配地内での活動を禁止したと発表した。

クルディスタン24は、イラク・クルディスタン地域のアルビール市に本社を持つ報道ニュース・チャンネル。

AFP, June 20, 2021、ANHA, June 20, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 20, 2021、Reuters, June 20, 2021、SANA, June 20, 2021、SOHR, June 20, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市を砲撃(2021年6月20日)

アレッポ県では、ANHA(6月20日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市を砲撃した。

一方、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるシャッラーン町近郊でシリア国民軍に所属する精鋭軍が北の鷹旅団の検問所を重火器で襲撃、戦闘になった。

AFP, June 20, 2021、ANHA, June 20, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 20, 2021、Reuters, June 20, 2021、SANA, June 20, 2021、SOHR, June 20, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で42人(2021年6月20日)

保健省は政府支配地域で新たに42人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者11人が完治し、4人が死亡したと発表した。

これにより、6月20日現在の同地での感染者数は計25,118人、うち死亡したのは1,845人、回復したのは21,738人となった。

SANA(6月20日付)が伝えた。

AFP, June 20, 2021、ANHA, June 20, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 20, 2021、Reuters, June 20, 2021、SANA, June 20, 2021、SOHR, June 20, 2021などをもとに作成。

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ハマー県に対する「決戦」作戦司令室の砲撃で子供1人死亡、イドリブ県に対するシリア軍の砲撃で「決戦」作戦司令室の戦闘員1人死亡(2021年6月20日)

ハマー県では、SANA(6月20日付)によると、イドリブ県に展開する「テロ組織」がシリア政府の支配下にあるジューリーン村を砲撃し、女児1人が死亡、父親が負傷した。

ジューリーン村に着弾した砲弾は25発に及んだ。

シリア人権監視団によると、砲撃を行ったのはシリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体の「決戦」作戦司令室。

また、新興のアル=カーイダ系組織の一つアンサール・イスラームもジューリーン村一帯を砲撃した。

これに対して、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のヒルバト・ナークース村、アンカーウィー村一帯を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍が「決戦」作戦司令室によるジューリーン村(ハマー県)への砲撃に合わせて、県南部一帯を砲撃した。

また、SANA(6月20日付)によると、「テロ組織」がシリア政府の支配下にあるタッルマンス村を砲撃、砲弾5発が着弾した。

シリア人権監視団によると、これに対して、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山のバーラ村、フライフィル村、バイニーン村、ファッティーラ村一帯、M4高速道路沿線のアリーハー村一帯を砲撃、フライフィル村で戦闘員1人が死亡、2人が負傷した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を34件(イドリブ県18件、ラタキア県10件、アレッポ県2件、ハマー県4件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は32件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を13件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, June 20, 2021、ANHA, June 20, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 20, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, June 20, 2021、Reuters, June 20, 2021、SANA, June 20, 2021、SOHR, June 20, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民307人と国内避難民(IDPs)354人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は676,530人、2019年以降帰還したIDPsは89,844人に(2021年6月20日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(6月20日付)を公開し、6月19日に難民307人(うち女性92人、子供157人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民307人(うち女性92人、子供157人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は676,530人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者281,282人(うち女性84,541人、子ども143,181人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,755,749人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は905,810人(うち女性271,817人、子供461,672人)となった。

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一方、国内避難民354人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは354人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは0人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は89,844人(うち女性33,441人、子供32,210人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,358,440人(うち女性416,000人、子供675,976人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 20, 2021をもとに作成。

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