トルコ外相の訪米はダーイシュ(イスラーム国)対策を口実としたシリア領空への飛行禁止空域の設置が目的(2015年4月21日)

米国を訪問中のトルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は国際平和カーネギー基金(ワシントンDC)で講演を行い、トルコが「外国人テロリストの流入を食い止める」ことを通じてダーイシュ(イスラーム国)殲滅をめざす有志連合を支援しているとしたうえで、「我々は必要なすべての措置を講じた」と主張した。

またシリア情勢については「シリア政府に圧力をかけて、交渉のテーブルに着かせる」べきだと力説、「シリア国民の正当な要求を代表する政府がシリアの政治的真空を満たす」必要があると述べた。

チャヴシュオール外務大臣の訪米に関して、『ハヤート』(4月22日付)は、複数の西側外交筋の話として、米国に対してダーイシュとの戦いを口実に、シリア領空に飛行禁止空域の設定などを通じた反体制武装集団のさらなる支援を行うよう要請することをめざしたものだと伝えた。

AFP, April 21, 2015、AP, April 21, 2015、ARA News, April 21, 2015、Champress, April 21, 2015、al-Hayat, April 22, 2015、Iraqi News, April 21, 2015、Kull-na Shuraka’, April 21, 2015、al-Mada Press, April 21, 2015、Naharnet, April 21, 2015、NNA, April 21, 2015、Reuters, April 21, 2015、SANA, April 21, 2015、UPI, April 21, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.