親政府系の日刊紙『ワタン』(10月2日付)は、ダルアー県南部のナスィーブ国境通行所の再開をめぐって、同地一帯を支配する反体制武装集団間で意見の相違が深まっていると伝えた。
ナスィーブ国境通行所の再開をめぐっては、反体制武装集団に対して、ヨルダン政府が通行所をシリア政府に引き渡すよう求め、これを拒否すればダルアー県南部への人道支援物資の搬入を停止すると圧力をかけているという。
同地を支配している反体制武装集団の大多数は、現地の利益を考慮し、ナスィーブ国境通行所の再開を望んでいるが、依然として意見の相違が見られるという。
複数の反体制派筋によると、ヨルダン政府は、いわゆる「ダルアー自由県議会」に対して、ナスィーブ国境通行所のシリア政府への引き渡しを求め、これを拒否した場合は、反体制武装集団支配地域とヨルダン領を繋ぐナスィーブ国境通行所に加えて、タッル・シハーブ通行所、ダルアー旧通行所を封鎖し、人道支援物資の搬入を停止するとしている。
この要請に対して、スンナ青年軍団、ヤルムーク軍、スンナの獅子師団は応じる意思を示しているが、ファッルージャト・ハウラーン師団、3月18日師団を拒否しているという。
AFP, October 2, 2017、ANHA, October 2, 2017、AP, October 2, 2017、ARA News, October 2, 2017、Champress, October 2, 2017、al-Hayat, October 3, 2017、Kull-na Shuraka’, October 2, 2017、al-Mada Press, October 2, 2017、Naharnet, October 2, 2017、NNA, October 2, 2017、Reuters, October 2, 2017、SANA, October 2, 2017、UPI, October 2, 2017、al-Watan , October 2, 2017などをもとに作成。
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