シリアの外務在外居住者省公式筋は、トルコ軍部隊が、アル=カーイダ系組織のシャーム解放機構などの援護を受けて、イドリブ県アティマ国境通行所およびバーブ・ハワー国境通行所を通じてイドリブ県に侵入し、アレッポ県北西部にある西クルディスタン移行期民政局の拠点都市の一つアフリーン市一帯に展開したことに関して、「シリアの領土主権と安全を脅かす敵対行為」と批判した。
同公式筋は「シリア・アラブ共和国はもっとも厳しい表現でトルコ軍部隊のイドリブ県への侵入を非難し、これをシリアの領土主権と安全を脅かす敵対行為で、国際法に明らかに違反するものとみなす…。このトルコによる敵対行為は、アスタナ・プロセスの保証国による相互理解に何ら関係なく、これらの相互理解に違反、逸脱している。トルコ政府はアスタナでの合意を遵守せねばならない…。テロ組織ヌスラ戦線(現シャーム解放機構)が随行したトルコのイドリブ県への侵入は、トルコ政府とテロ組織の有機的関係を余すところなく暴露するもので、国際社会はエルドアン体制のテロ支援を停止させるための真剣な姿勢をとることが求められている…。シリア・アラブ共和国はトルコ軍にシリア領からの即時且つ無条件の撤退を求める。このあからさま侵略は、トルコ政府がいかなる正当化もできず、テロ支援に手を差し伸べる者はテロとの戦いにおいて信頼を得ることはない」と述べた。
AFP, October 14, 2017、ANHA, October 14, 2017、AP, October 14, 2017、ARA News, October 14, 2017、Champress, October 14, 2017、al-Hayat, October 15, 2017、Kull-na Shuraka’, October 14, 2017、al-Mada Press, October 14, 2017、Naharnet, October 14, 2017、NNA, October 14, 2017、Reuters, October 14, 2017、SANA, October 14, 2017、UPI, October 14, 2017などをもとに作成。
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