YPG主体のシリア民主軍はラッカ市解放を正式宣言、「分権連邦制下の民主的シリアのもとで住民がその未来を決するまで」ラッカ市を実効支配すると発表(2017年10月20日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍はラッカ市で声明を出し、同市をダーイシュ(イスラーム国)から解放したと正式に発表した。

声明はシリア民主軍報道官のタラール・サッルー准将によってラッカ市中心街の県立競技場(アスワド競技場)で読み上げられ、会場には北シリア民主連邦樹立評議会のマンスール・サッルーム共同議長、ファウザ・ユースフ同執行評議会共同議長、シリア民主評議会イルハーム・アフマド共同議長、ラッカ文民評議会メンバー、マンビジュ市執行評議会メンバーらが同席した。

声明において、サッルー報道官は、ラッカ市解放戦で戦死した「アラブ人、クルド人、トルコマン人、シリア正教徒、トルコ人、米国人、英国人合わせて655人」に哀悼の意を示すとともに、ラッカ市解放を「コバネ(アイン・アラブ)市で我々は開始したシリアでのダーイシュの戦いの…最終章をなす」と位置づけた。

そのうえで「我々シリア民主軍総司令部は、ラッカ市および同市郊外の自治をラッカ文民評議会に、同市の治安任務をラッカ内務治安部隊に移譲するとともに、あらゆる外国の脅威からラッカ県境を防衛することを制約する」と強調、「ラッカ県の未来は、分権連邦制下の民主的シリアの枠組みのなかでその住民が決することを確認する」と表明した。

また、国際社会、国際人道支援機関に対して、ラッカ市復興に参加するよう呼びかけた。

ANHA, October 20, 2017

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シリア民主軍の政治母胎であるシリア民主評議会のイルハーム・アフマド共同議長も、シリア民主軍によるラッカ市解放宣言を受けて演説を行い、ラッカ市解放によってシリア危機解決の時が近づいたと述べた。

ANHA(10月20日付)が伝えた。

ANHA, October 20, 2017

AFP, October 20, 2017、ANHA, October 20, 2017、AP, October 20, 2017、ARA News, October 20, 2017、Champress, October 20, 2017、al-Hayat, October 21, 2017、Kull-na Shuraka’, October 20, 2017、al-Mada Press, October 20, 2017、Naharnet, October 20, 2017、NNA, October 20, 2017、Reuters, October 20, 2017、SANA, October 20, 2017、UPI, October 20, 2017などをもとに作成。

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