米中央軍(CENTCOM)は、11月28日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して21回の空爆を行ったと発表した。
このうちシリア領内での空爆は3回、ラッカ市近郊(2回)、ダイル・ザウル市近郊(1回)のダーイシュに対して攻撃が行われた。
CENTCOM, November 29, 2015などをもとに作成。
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Detail Report on the Arab Spring in Syria: Latest Situation in Syria / アラビア語の新聞、通信社、ウェブサイトなどを通じて収集した情報をもとに、シリア情勢をより網羅的に把握・紹介することをめざします。
ロシアのヴラジミール・プーチン大統領は、24日のトルコ軍によるロシア軍戦闘機撃墜事件への制裁措置として、「国家安全保障とロシア国民の安全のため」として、トルコに対する経済制裁を発令する大統領令に署名し、即時施行された。
制裁内容は、ロシアからトルコへのチャーター便の運航禁止、旅行会社によるトルコへのツアーの販売禁止、トルコからの輸入禁止、トルコの企業や国民による経済活動の禁止・制限。
ロイター通信(11月28日付)などが伝えた。
AFP, November 29, 2015、AP, November 29, 2015、ARA News, November 29, 2015、Champress, November 29, 2015、al-Hayat, November 30, 2015、Iraqi News, November 29, 2015、Kull-na Shuraka’, November 29, 2015、al-Mada Press, November 29, 2015、Naharnet, November 29, 2015、NNA, November 29, 2015、Reuters, November 29, 2015、SANA, November 29, 2015、UPI, November 29, 2015などをもとに作成。
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アレッポ県では、ARA News(11月28日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が、西クルディスタン移行期民政局の支配下にあるアレッポ市シャイフ・マクスード地区を砲撃し、住民40人以上が負傷した。
AFP, November 28, 2015、AP, November 28, 2015、ARA News, November 28, 2015、Champress, November 28, 2015、al-Hayat, November 29, 2015、Iraqi News, November 28, 2015、Kull-na Shuraka’, November 28, 2015、al-Mada Press, November 28, 2015、Naharnet, November 28, 2015、NNA, November 28, 2015、Reuters, November 28, 2015、SANA, November 28, 2015、UPI, November 28, 2015などをもとに作成。
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ダイル・ザウル県では、SANA(11月29日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市各所、ダイル・ザウル航空基地でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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アレッポ県では、『ハヤート』(11月29日付)などによると、シリア軍がクワイリス航空基地東部一帯にさらに進軍し、ダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。
一方、SANA(11月29日付)によると、シリア軍がカークーラ村、ラスム・アブド村、穀物サイロ地区、ダイル・ハーフィル市、ブラート村東部でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
これに対して、ダーイシュは、タッルアラン村を砲撃、子供4人を含む6人が死亡、7人が負傷した。
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ハマー県では、SANA(11月29日付)によると、シリア軍がアイドゥーン村、クライブ・サウル村、サルバ村、ジュルーフ村サラミーヤ市東部郊外でダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ヒムス県では、SANA(11月29日付)によると、シリア軍がカルヤタイン市一帯、タドムル市郊外採石所地区、柑橘園一帯、ルマイラ山一帯のダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
AFP, November 28, 2015、AP, November 28, 2015、ARA News, November 28, 2015、Champress, November 28, 2015、al-Hayat, November 29, 2015、Iraqi News, November 28, 2015、Kull-na Shuraka’, November 28, 2015、al-Mada Press, November 28, 2015、Naharnet, November 28, 2015、NNA, November 28, 2015、Reuters, November 28, 2015、SANA, November 28, 2015、UPI, November 28, 2015などをもとに作成。
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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、アラブ系・アジア系外国人戦闘員が県北部ヌーバ山回廊、ジュッブ・アフマル村一帯で、シャームの民のヌスラ戦線、トルキスターン・イスラーム党などからなるジハード主義武装集団との戦闘を続けた。
またロイター通信(11月28日付)などによると、ロシア軍と思われる戦闘機がクルド山、トルクメン山各所を少なくとも17回にわたって空爆した。
これに関して、シリア・トルクメン委員会の書記長を名乗るサミール・アッルーを名乗る人物は、ロシア軍による空爆で、トルクメン人数千世帯がトルコ国境地帯への余儀なくされていると主張した。
なお『ハヤート』(11月29日付)によると、ラタキア県北部には紛争前には30万世帯のトルクメン人が暮らしていたが、現在は2万5,000世帯が残るだけだという。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(シリア軍)がジャバーラー村、カンスフラ村、ハーン・シャイフーン市南部各所を空爆した。
またロシア軍と思われる戦闘機がタマーニア町一帯、マガーラ村、マアッラト・ヌウマーン市各所、ビンニシュ市各所、ナージヤ村、サラーキブ市を空爆し、少なくとも11人が死亡した。
ARA News(11月28日付)によると、ビンニシュ市での空爆では一家8人が死亡したという。
一方、SANA(11月29日付)によると、シリア軍がタマーニア町、ハーン・シャイフーン市南部でファトフ軍拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ハマー県では、SANA(11月29日付)によると、シリア軍がサルマーニーヤ村西部郊外で反体制武装集団との戦闘の末、ラタキア県との県境に位置する1112高地を制圧した。
シリア軍がまた、ラターミナ町、マアルカバ村でファトフ軍の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
シリア軍はさらに、カフルズィーター市でイッザ旅団連合の車輌を攻撃、破壊したほか、マアーン村、バッザーム丘でシャーム自由人イスラーム運動の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が反体制武装集団の支配下にあるカーブーン区各所を砲撃し、27人が負傷した。
シリア軍はまた、ジャウバル区を空爆、国防隊、ヒズブッラー戦闘員とともに、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。
一方、SANA(11月28日付)によると、ダマスカス郊外県東グータ地方を拠点とする反体制武装集団が撃った迫撃砲弾1発がバーブ・トゥーマ地区に着弾し、1人が死亡、3人が負傷した。
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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がハーン・シャイフ・キャンプ一帯を砲撃するとともに、ダーライヤー市各所、ドゥーマー市などを空爆した。
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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がブスル・ハリール市を「樽爆弾」などで攻撃、またアトマーン村、ズィムリーン村を砲撃した。
一方、SANA(11月29日付)によると、シリア軍がダルアー市マンシヤ地区などでシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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アレッポ県では、SANA(11月29日付)によると、シリア軍がアレッポ市シャイフ・サイード地区、シャイフ・ルトフィー地区、サラーフッディーン地区、ブスターン・バーシャー地区、ハーン・トゥーマーン村、ハルサ村、ヒルバト・マアッラート村、アマーラ村、カラースィー村、ダーディーン丘、アナダーン市、ハイヤーン町、タッル・ジャビーン村でシャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などからなるジハード主義武装集団を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
シリア軍はまた、アターリブ市でシャーム戦線、ムジャーヒディーン軍、シャーム自由人イスラーム運動、ヌスラ戦線に対して空爆を行い、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ヒムス県では、SANA(11月29日付)によると、シリア軍がティールマアッラ村、ハウラ・ダム北部一帯でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
AFP, November 28, 2015、AP, November 28, 2015、ARA News, November 28, 2015、Champress, November 28, 2015、al-Hayat, November 29, 2015、Iraqi News, November 28, 2015、Kull-na Shuraka’, November 28, 2015、al-Mada Press, November 28, 2015、Naharnet, November 28, 2015、NNA, November 28, 2015、Reuters, November 28, 2015、SANA, November 28, 2015、UPI, November 28, 2015などをもとに作成。
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シリア軍報道官は、トルコ政府が最近になって、テロリストに対する支援を増加させ、彼らに武器、弾薬、装備などを売却している、と伝えた。
トルコ政府から武器、弾薬、装備を購入するテロリストの資金減は、シリア領内での遺跡や石油の密売買で反体制武装集団が得た収益だという。
SANA(11月28日付)が伝えた。
AFP, November 28, 2015、AP, November 28, 2015、ARA News, November 28, 2015、Champress, November 28, 2015、al-Hayat, November 29, 2015、Iraqi News, November 28, 2015、Kull-na Shuraka’, November 28, 2015、al-Mada Press, November 28, 2015、Naharnet, November 28, 2015、NNA, November 28, 2015、Reuters, November 28, 2015、SANA, November 28, 2015、UPI, November 28, 2015などをもとに作成。
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トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、24日のロシア軍戦闘機撃墜事件に関して「事件を悲しんでいる。起こらなければよかったと願っている。しかし、起きてしまった。再発しないよう願っている」と述べた。
エルドアン大統領は支持者を前に「我々とロシアの間で問題が悪化しないことを願っている。また将来に悪影響が及ばないよう願っている」と付言した。
『ハヤート』(11月29日付)などが伝えた。
AFP, November 28, 2015、AP, November 28, 2015、ARA News, November 28, 2015、Champress, November 28, 2015、al-Hayat, November 29, 2015、Iraqi News, November 28, 2015、Kull-na Shuraka’, November 28, 2015、al-Mada Press, November 28, 2015、Naharnet, November 28, 2015、NNA, November 28, 2015、Reuters, November 28, 2015、SANA, November 28, 2015、UPI, November 28, 2015などをもとに作成。
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ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は、「ダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線、そしてそのほかのテロ組織によってシリア領内の大部分が支配されている状況において、シリアでの選挙実施や政治的関係正常化について話すことは非現実的だ」と述べ、シリア紛争を解決するためには、「テロとの戦い」を和解プロセスよりも優先すべきだとの立場を示した。
ペスコフ報道官はまた、トルコによるロシア軍機撃墜を「前代未聞の挑戦」、「狂気」を非難した。
AFP, November 28, 2015、AP, November 28, 2015、ARA News, November 28, 2015、Champress, November 28, 2015、al-Hayat, November 29, 2015、Iraqi News, November 28, 2015、Kull-na Shuraka’, November 28, 2015、al-Mada Press, November 28, 2015、Naharnet, November 28, 2015、NNA, November 28, 2015、Reuters, November 28, 2015、SANA, November 28, 2015、UPI, November 28, 2015などをもとに作成。
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