米主導の有志連合はシリア領内で9回の爆撃を実施(2015年11月1日)

米中央軍(CENTCOM)は、11月1日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して27回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は9回、フール町近郊(1回)、ハサカ市近郊(2回)、ラッカ市近郊(1回)、マーリア市近郊(6回)のダーイシュに対して攻撃が行われた。

CENTCOM, November 2, 2015などをもとに作成。

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トルコ軍がラッカ県タッル・アブヤド市のYPG拠点を攻撃(2015年11月1日)

ラッカ県では、ARA News(11月2日付)によると、トルコ軍がタッル・アブヤド市の西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊の拠点複数カ所に対して数時間にわたり重火器での攻撃を加えた。

AFP, November 2, 2015、AP, November 2, 2015、ARA News, November 2, 2015、Champress, November 2, 2015、al-Hayat, November 3, 2015、Iraqi News, November 2, 2015、Kull-na Shuraka’, November 2, 2015、al-Mada Press, November 2, 2015、Naharnet, November 2, 2015、NNA, November 2, 2015、Reuters, November 2, 2015、SANA, November 2, 2015、UPI, November 2, 2015などをもとに作成。

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アル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動と「穏健な反体制派」が共同声明でトルコ総選挙でのAKPの勝利に祝意(2015年11月1日)

アル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動をはじめとする主要なジハード主義武装集団および「穏健な反体制派」と目される武装集団が共同声明を出し、トルコの総選挙での公正発展党(AKP)の勝利に祝意を表明した。

共同声明を発表したのは、シャーム自由人イスラーム運動、イスラーム軍、アジュナード・シャーム・イスラーム連合、アジュナード・シャーム連合、シャーム軍団、ラフマーン軍団、サフワ大隊、中部師団、ナスル軍、スルターン・ムラード旅団、南部戦線。

AFP, November 2, 2015、AP, November 2, 2015、ARA News, November 2, 2015、Champress, November 2, 2015、al-Hayat, November 3, 2015、Iraqi News, November 2, 2015、Kull-na Shuraka’, November 2, 2015、al-Mada Press, November 2, 2015、Naharnet, November 2, 2015、NNA, November 2, 2015、Reuters, November 2, 2015、SANA, November 2, 2015、UPI, November 2, 2015などをもとに作成。

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アル=カーイダのザワーヒリー指導者が米国、ロシア、イラン、シーア派、アラウィー派の攻撃に対抗するよう呼びかける(2015年11月1日)

アル=カーイダの指導者アイマン・ザワーヒリー師と思われる人物がインターネットを通じて音声声明を発表し、シリア、イラクにおいて米国およびロシアの攻撃に対抗するよう呼びかけた。

声明のなかでザワーヒリー師は「米国人、ロシア人、イラン人、アラウィー派、そしてヒズブッラーは我々に対する戦いにおいて協調している。我々は、我々内部の戦いを止め、彼らに対して、我々の努力のすべてを向けることはできないだろうか?」と述べた。

そのうえで「すべての場所、すべての組織のムジャーヒディーン同胞よ、すべてのムジャーヒディーン組織のジハードの民よ、我々は今日、米国、欧州、ロシア、そしてシーア派、ヌサイリー派の攻撃に対抗している…。我々は東トルキスタンからマグリブにいたる地域で戦列を一つにして、イスラームに敵対する悪魔の同盟に立ち向かわねばならない」と主唱した。

AFP, November 2, 2015、AP, November 2, 2015、ARA News, November 2, 2015、Champress, November 2, 2015、al-Hayat, November 3, 2015、Iraqi News, November 2, 2015、Kull-na Shuraka’, November 2, 2015、al-Mada Press, November 2, 2015、Naharnet, November 2, 2015、NNA, November 2, 2015、Reuters, November 2, 2015、SANA, November 2, 2015、UPI, November 2, 2015などをもとに作成。

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ドゥーマー市(ダマスカス郊外県)へのシリア軍の爆撃を避けるため、イスラーム軍は捕捉したシリア軍将兵とその妻を「人間の盾」として利用(2015年11月1日)

SNN(11月1日付)は、シリア軍による空爆激化を受け、ドゥーマー市で抵抗を続ける「革命組織」が、捕捉したシリア軍将兵やその夫人を鉄格子に閉じ込め「人間の盾」として利用し、シリア軍による空爆停止を求めていると伝えた。

ARA News(11月1日付)によると、シリア軍将兵やその妻らを「人間の盾」として利用している「革命組織」はイスラーム軍。

Kull-na Shuraka', November 1, 2015
Kull-na Shuraka’, November 1, 2015
Kull-na Shuraka', November 1, 2015
Kull-na Shuraka’, November 1, 2015
Kull-na Shuraka', November 1, 2015
Kull-na Shuraka’, November 1, 2015

 

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なお、シリア人権監視団によると、シリア軍はダマスカス郊外県ドゥーマー市を「樽爆弾」などで攻撃した。

AFP, November 1, 2015、AP, November 1, 2015、ARA News, November 1, 2015、Champress, November 1, 2015、al-Hayat, November 2, 2015、Iraqi News, November 1, 2015、Kull-na Shuraka’, November 1, 2015、al-Mada Press, November 1, 2015、Naharnet, November 1, 2015、NNA, November 1, 2015、Reuters, November 1, 2015、SANA, November 1, 2015、SNN, November 1, 2015、UPI, November 1, 2015などをもとに作成。

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シリア軍がヌスラ戦線などとの戦闘の末にアレッポ市南部の戦略的要衝を制圧(2015年11月1日)

アレッポ県では、ARA News(11月1日付)によると、ロシア軍の航空支援をうけたシリア軍部隊が、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム革命家大隊との戦闘の末にアレッポ市南部の戦略的要衝のハミーディー村、ダーディーン村、カフルハッダード山一帯を制圧した。

一方、シリア人権監視団によると、ロシア軍がカフルダーイル村、マンスーラ村一帯を空爆した。

またアレッポ市南部では、シリア軍と反体制武装集団がアラブ・ファトゥーマ村などで交戦を続けた。

このほか、SANA(11月1日付)によると、シリア軍がフライターン市、シャーミル村、シャワーヤー丘、アルド・マッラーフ地区、ハーン・トゥーマーン村、ハーディル村、カフル・ハラブ村、ハルサ村、アレッポ市カルム・マイサル地区、カーディー・アスカル地区で反体制武装集団を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(11月1日付)によると、シリア軍がガマーム村およびガマーム山一帯で反体制武装集団を掃討、同地を制圧した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍がカフルズィーター市、トゥータフ村、アブー・ムッルー村、アニーク村、バージラ村を空爆した。

また、シリア軍がカサービーヤ村を砲撃した。

一方、SANA(11月1日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに、ハウワーシュ丘、カッブー村、バーナ村、サフル丘(カフルヌブーダ町北部)で反体制武装集団を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がインヒル市を「樽爆弾」で空爆した。

これに対して、ジハード主義武装集団はサナマイン市近郊の第79師団一帯を砲撃した。

なお、クッルナー・シュラカー(11月1日付)は、ロシア軍がインヒル市、ハーッラ市を空爆したと伝えた。

一方、SANA(11月1日付)によると、シリア軍がダルアー市難民キャンプ地区一帯、サフワト・カムフ村でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(11月1日付)によると、シリア軍がタマーニア町でファトフ軍、アジュナード・シャーム・イスラーム連合の拠点などを攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(11月1日付)によると、シリア軍がタルビーサ市郊外でシャーム自由人イスラーム運動と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。


AFP, November 1, 2015、AP, November 1, 2015、ARA News, November 1, 2015、Champress, November 1, 2015、al-Hayat, November 2, 2015、Iraqi News, November 1, 2015、Kull-na Shuraka’, November 1, 2015、al-Mada Press, November 1, 2015、Naharnet, November 1, 2015、NNA, November 1, 2015、Reuters, November 1, 2015、SANA, November 1, 2015、UPI, November 1, 2015などをもとに作成。

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ダーイシュ(イスラーム国)は、シリア政府と和解していた地元の武装組織と連携してヒムス市のマヒーン町を制圧(2015年11月1日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がシリア政府の支配下にあるマヒーン町(カルヤタイン市東部)に進攻し、同地を制圧した。

進攻に際して、ダーイシュは地元の武装集団との連携に合意、2回にわたる自爆攻撃を行うなどして町入口のシリア軍検問所を攻撃する一方、地元の武装集団が町内で蜂起し、マヒーン町は容易に陥落したという。

マヒーン町では、地元の武装集団とシリア軍が停戦(国民和解)に合意し、シリア軍が町の周辺に検問所を設けるかたちで包囲し、同地一帯の均衡は保たれていた。

マヒーン町制圧後、ダーイシュは、ダマスカス・アレッポ街道上のサダド市方面で攻勢を強め、サダド市周辺では、シリア軍と住民(キリスト教徒)などからなる国防隊がダーイシュと交戦、またシリア軍は同地一帯やタドムル市一帯を空爆した。

この戦闘で、ダーイシュはサダド市郊外のシリア軍拠点2カ所を制圧した。

また、クッルナー・シュラカー(11月1日付)によると、マヒーン町がダーイシュの手に落ちたことを受け、シリア軍は100回以上にわたり同地を空爆、これに対して、ダーイシュもサダド市に対して砲撃を加え、迫撃砲弾8発が着弾した。

一方、SANA(11月1日付)によると、シリア軍がタドムル市郊外の柑橘農園、フナイフィース村、ラスム・サブア村、ガズィーラ村でダーイシュ(イスラーム国)を空爆・攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、フール町とタッル・ハミース市間の地域で、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のアラブ民主軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

また、クッルナー・シュラカー(11月2日付)によると、シリア民主軍はハサカ県カーミシュリー市内を軍事行進を行った。

一方、SANA(11月1日付)によると、シリア軍がタッル・マビード村とハサカ市を結ぶ街道でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、爆弾を積んだ車輌を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(11月1日付)によると、シリア軍がアレッポ市北東部のラフマーニーヤ村・タアーナ村間の街道でダーイシュ(イスラーム国)を要撃し、戦闘員数十人を殲滅した。

シリア軍はまた、航空士官学校一帯、シャイフ・アフマド村、マクバラ村、マフラサ村、ダクワーナ村などでダーイシュと交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、ダーイシュ(イスラーム国)の通信部門アアマーク通信は、ダーイシュがシリア軍との戦闘の末、タアーナ村のタアーナ丘一帯を制圧したと発表した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(11月1日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市労働者住宅地区、マリーイーヤ村、ジャフラ村、ムーハサン市などでダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆・攻撃し、ダーイシュ・メンバー59人を殲滅した。

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スワイダー県では、SANA(11月1日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともにフルバト・グーサ村、ラシュダ村でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。


AFP, November 1, 2015、AP, November 1, 2015、ARA News, November 1, 2015、Champress, November 1, 2015、al-Hayat, November 2, 2015、Iraqi News, November 1, 2015、Kull-na Shuraka’, November 1, 2015、November 2, 2015、al-Mada Press, November 1, 2015、Naharnet, November 1, 2015、NNA, November 1, 2015、Reuters, November 1, 2015、SANA, November 1, 2015、UPI, November 1, 2015などをもとに作成。

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トルコ軍がアレッポ県北部の「安全地帯」内のダーイシュ(イスラーム国)の拠点を初めて爆撃、地上ではトルコマン人の武装集団がダーイシュと交戦(2015年11月1日)

ARA News(11月1日付)は、シャーム戦線の前線司令官の話として、米トルコ両政府が設置合意したアレッポ県北部の「安全地帯」における反体制武装集団の拠点都市マーリア市一帯で、31日夜から1日にかけて、ダーイシュ(イスラーム国)とシャーム戦線などからなる武装集団が交戦、トルコ軍戦闘機と有志連合の戦闘機が後者を航空支援したと伝えた。

シャーム戦線の前線司令官によると、トルコ軍戦闘機はダーイシュの拠点複数カ所を空爆する一方、地上では、スルターン・ムラード旅団、スルターン・ムハンマド・ファーティフ大隊などトルクメン人武装集団がシャーム戦線とともに、ダーイシュと交戦したという。

トルコ軍が有志連合とともにシリア領内でダーイシュを空爆するのはこれが初めて。

なお、シリア人権監視団によると、有志連合がハルバル村一帯を空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員18人が死亡した。


AFP, November 1, 2015、AP, November 1, 2015、ARA News, November 1, 2015、Champress, November 1, 2015、al-Hayat, November 2, 2015、Iraqi News, November 1, 2015、Kull-na Shuraka’, November 1, 2015、al-Mada Press, November 1, 2015、Naharnet, November 1, 2015、NNA, November 1, 2015、Reuters, November 1, 2015、SANA, November 1, 2015、UPI, November 1, 2015などをもとに作成。

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デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表がシリアでムアッリム外務在外居住者大臣と会談し、ウィーンでの外相会合について報告(2015年11月1日)

スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表がシリアを訪問し、ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣(兼副首相)と会談した。

SANA(11月1日付)によると、デミストゥラ代表は会談で、10月29~30日にオーストリアの首都ウィーンで開かれた米、ロシア、サウジアラビア、トルコの四カ国外相会談と、イラン、エジプトの外相なども参加して行われた17カ国外相会談について詳細な報告・説明を行った。

これに対して、ムアッリム外務在外居住者大臣は、ウィーン声明が多くの重要な点を含んでいるとしつつ、シリア国内のテロを支援していることで知られる複数の国に対して、「テロとの戦い」に関する国連決議を遵守しなかったことへの違和感を表明したという。

そのうえで、シリア政府は、ロシア、イラン、そしてレバノンのレジスタンス(ヒズブッラー)とともに「テロとの戦い」を継続すると改めて表明し、デミストゥラ代表にこの点での協力を求めた。

SANA, November 1, 2015
SANA, November 1, 2015

AFP, November 1, 2015、AP, November 1, 2015、ARA News, November 1, 2015、Champress, November 1, 2015、al-Hayat, November 2, 2015、Iraqi News, November 1, 2015、Kull-na Shuraka’, November 1, 2015、al-Mada Press, November 1, 2015、Naharnet, November 1, 2015、NNA, November 1, 2015、Reuters, November 1, 2015、SANA, November 1, 2015、UPI, November 1, 2015などをもとに作成。

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イランの最高指導者ハーメネイー師「アサド大統領の進退に関して諸外国が干渉することは受け入れられない」(2015年11月1日)

『ハヤート』(11月2日付)は、イランの最高指導者アリー・ハーメネイー師がシリア情勢に関して、アサド大統領の進退を含むシリアの将来に関して諸外国が干渉することは受け入れられないと述べたと伝えた。

ハーメネイー師は、シリア危機が、戦闘の停止、すべての武装集団への武器供与の停止、シリアの将来を決するための公正な選挙の実施を通じて解決し得るとする一方、欧米諸国などが提示している解決案の一部が、戦闘を終わらせるのではなく問題を持続しようとしている、と批判したという。

AFP, November 1, 2015、AP, November 1, 2015、ARA News, November 1, 2015、Champress, November 1, 2015、al-Hayat, November 2, 2015、Iraqi News, November 1, 2015、Kull-na Shuraka’, November 1, 2015、al-Mada Press, November 1, 2015、Naharnet, November 1, 2015、NNA, November 1, 2015、Reuters, November 1, 2015、SANA, November 1, 2015、UPI, November 1, 2015などをもとに作成。

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