米主導の有志連合がYPG主体のシリア民主軍拠点を誤爆し、戦闘員45人が死亡(2015年11月5日)

クッルナー・シュラカー(11月6日付)は、米国が主導する有志連合がハサカ県フール町一帯でダーイシュ(イスラーム国)と戦うシリア民主軍の拠点複数カ所を誤爆し、戦闘員45人が死亡した。

有志連合は最近になって、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍への航空支援を支援してきた。

AFP, November 6, 2015、AP, November 6, 2015、ARA News, November 6, 2015、Champress, November 6, 2015、al-Hayat, November 7, 2015、Iraqi News, November 6, 2015、Kull-na Shuraka’, November 6, 2015、al-Mada Press, November 6, 2015、Naharnet, November 6, 2015、NNA, November 6, 2015、Reuters, November 6, 2015、SANA, November 6, 2015、UPI, November 6, 2015などをもとに作成。

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米主導の有志連合は、ブーカマール市(ダイル・ザウル県)などシリア領内各所で9回の爆撃を実施(2015年11月5日)

米中央軍(CENTCOM)は、11月5日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して23回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は9回、フール町近郊(3回)、ハサカ市近郊(2回)、ブーカマール市近郊(4回)のダーイシュに対して攻撃が行われた。

なお、シリア人権監視団によると、5日には、ダイル・ザウル県ブーカマール市各所を戦闘機(所属不明)が空爆し、死者数が71人(うち民間人31人、身元不明者18人)が死亡した。

同監視団によると、空爆は、ブーカマール市中心街の市場内に設置されたダーイシュの本部に対して行われたため、民間人の犠牲者が多く出たという。

この空爆に関して、クッルナー・シュラカー(11月6日付)は、ロシア軍によるものだとしたうえで、ダーイシュの戦闘員は1人も死亡しなかったと伝えた。

CENTCOM, November 6, 2015などをもとに作成。

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アル=カーイダ系組織のジュンド・アクサー機構、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などがダーイシュ(イスラーム国)との戦闘猶予で合意に向かいつつも、依然として対立(2015年11月5日)

シャームの民のヌスラ戦線に近いサウジアラビア人説教師のアブドゥッラー・ムハイスィニー氏(ジハード布教者センター代表)はツイッターの自身のアカウントを通じて、ファトフ軍の脱退を宣言していたアル=カーイダ系組織のジュンド・アクサー機構が「ファトフ軍の傘下に復帰した」と発表した。

ムハイスィニー氏はまた、ジュンド・アクサー機構の復帰を受けるかたちで「シャームの国の完全解放とアッラーの法による支配を実現するためのファトフ軍の路線を示す(新たな)憲章が作成された」と発表した。

しかし、SNN(11月5日付)によると、ジュンド・アクサー機構はこのムハイスィニー氏の発表に対してツイッターで反論、「ファトフ軍への復帰に関する合意を受理したことを正式には伝えていない」、「ジュンド・アクサー機構は現在のところ、ファトフ軍とは別に活動している」、「ファトフ軍への復帰に関する期待や観測は時期尚早であり、正しいものではない」と主張した。

SNNによると、ジュンド・アクサー機構は、ファトフ軍を主導するシャーム自由人イスラーム運動、シャーム軍団と主に対立しており、その主因は、ファトフ軍支配地域におけるダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の是非をめぐるもので、ジュンド・アクサー機構は、ダーイシュとの戦闘に反対し、中立の姿勢をとろうとしているという。

なお、SNNによると、ジュンド・アクサー機構のファトフ軍からの脱退を受け、メンバー数十人が、ハマー県、イドリブ県からダーイシュの拠点であるラッカ市、マンビジュ市(アレッポ県)に向かったという。

一方、ジュンド・アクサー機構の脱退に呼応するかたちで、シャームの民のヌスラ戦線もファトフ軍としての活動を一時中止し、ジュンド・アクサー機構と連帯し、ダーイシュとの戦闘を主張するシャーム自由人イスラーム運動に対抗しようとしたという。

ヌスラ戦線、ジュンド・アクサー機構と、シャーム自由人イスラーム運動、シャーム軍団との対立は、シャーム・ウラマー連盟のメンバーらの仲介によって、ダーイシュとの戦闘を猶予し、ヌスラ戦線、ジュンド・アクサー機構のファトフ軍を復帰させる方向で調整され、収束に向かっているという。

なお、ハマー県ムーリク市一帯でのファトフ軍の作戦とアレッポ市南部でのヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム戦線などの作戦は連動しているように見えるが、組織的な連携ではなく、戦闘員個人レベルでの連携だと考えられるという。

Kull-na Shuraka', November 5, 2015
Kull-na Shuraka’, November 5, 2015

AFP, November 5, 2015、AP, November 5, 2015、ARA News, November 5, 2015、Champress, November 5, 2015、al-Hayat, November 6, 2015、Iraqi News, November 5, 2015、Kull-na Shuraka’, November 5, 2015、al-Mada Press, November 5, 2015、Naharnet, November 5, 2015、NNA, November 5, 2015、Reuters, November 5, 2015、SANA, November 5, 2015、SNN, November 5, 2015、UPI, November 5, 2015などをもとに作成。

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ロシア軍がUNESCO世界文化遺産のパルミラ遺跡を擁するタドムル市一帯を激しく爆撃する一方、ダイル・ザウル県では所属不明の戦闘機の爆撃で住民19人が死亡(2015年11月5日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がタドムル市およびその一帯を15回以上にわたり空爆した。

ロシア軍の空爆はパルミラ遺跡群一帯に対しても行われたという。

またこの空爆と並行して、シリア軍が同地一帯を砲撃、またタドムル市西部のドゥーワ地区でダーイシュと交戦した。

このほか、ロシア軍と思われる戦闘機は、カルヤタイン市、マヒーン町一帯に対しても空爆を行い、またシリア軍が同地一帯に「樽爆弾」を投下したという。

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ハサカ県では、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、ハサカ市南部のダーウーディーヤ村を制圧したと発表した。

ARA News(11月5日付)が伝えた。

一方、SANA(11月5日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がアトシャーナ村で燃料輸送車を爆破し、女性3人を含む4人が死亡、8人が負傷した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ブーカマール市各所を戦闘機(所属不明)が空爆し、子供2人、女性1人を含む19人が死亡した。

クッルナー・シュラカー(11月6日付)は、この空爆に関してロシア軍によるものだとしたうえで、ダーイシュの戦闘員は1人も死亡しなかったと伝えた。

一方、SANA(11月5日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル航空基地一帯、ダイル・ザウル市ジュバイラ地区でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(11月5日付)によると、シリア軍がラスム・アブド村、西クワイリス村、カスキース村、発電所東部、航空士官学校東部でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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スワイダー県では、SANA(11月5日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに、サアド丘でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。


AFP, November 5, 2015、AP, November 5, 2015、ARA News, November 5, 2015、Champress, November 5, 2015、al-Hayat, November 6, 2015、Iraqi News, November 5, 2015、Kull-na Shuraka’, November 5, 2015、November 6, 2015、al-Mada Press, November 5, 2015、Naharnet, November 5, 2015、NNA, November 5, 2015、Reuters, November 5, 2015、SANA, November 5, 2015、UPI, November 5, 2015などをもとに作成。

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アル=カーイダ系組織のジュンド・アクサー機構がハマー県北部のシリア政府の要衝都市ムーラク市を制圧(2015年11月5日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、アル=カーイダ系組織のジュンド・アクサー機構などからなる武装集団が、ムーリク市に対して数百発の迫撃砲を撃ち込むなどして総攻撃をかけ、同市を制圧した。

クッルナー・シュラカー(11月5日付)も、ジュンド・アクサー機構が、ムーリク市の前哨地4カ所を制圧したことを受け、シリア軍が撤退、反体制武装集団が同市を完全制圧したと伝えた。

政権寄りのSNSなどによると、ムーリク市での戦闘でアフマド・スワイカート准将らが死亡、またシリア人権監視団によると、反体制武装集団側もジハード主義武装集団の司令官1人が死亡したという。

一方、シリアの治安筋はAFP(11月5日付)に対して、ムーリク市で一帯で戦闘が行われていることを認めつつも、「事態はまだ決着していない…。ムーリク市周辺で突破されたが、それに対処していると述べた。

このほかにも、ハマー県では、シリア軍がラターミナ町、ラハーヤー村、ラトミーン村、バーナ村を空爆・砲撃し、バーナ村を制圧した。

またドゥラル・シャーミーヤ(11月5日付)によると、シャーム自由人イスラーム運動などのジハード主義武装集団が、アトシャーン村など県北部に進攻しようとしたシリア軍を撃退した。

他方、SANA(11月5日付)によると、シリア軍がムーリク市一帯、ラハーヤー村、ラターミナ町東部、ラトミーン村、ジャービリーヤ村、カフルヌブーダ町、ハウワーシュ丘でシャームの民のヌスラ戦線などファトフ軍を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がラスタン市を砲撃した。

一方、SANA(11月5日付)によると、シリア軍がサダド市東部にいたるベルト地帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、同地を制圧した。

シリア軍はまた、カルヤタイン市、マヒーン町一帯のダーイシュ拠点を空爆した。

このほかシリア軍は、ウンム・サフリージュ村、ウンク・ハワー村、ラッフーム村からマクサル・ヒサーン村、ジュッブ・ジャッラーフ村方面に進攻したダーイシュを撃退した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(11月5日付)によると、シリア軍がイスラーム軍などジハード主義武装集団との交戦の末、ハラスター市郊外のジャーク社一帯、サマーディー交差点一帯を制圧した。

シリア軍はまた、ザマルカー町で反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、SANA(11月5日付)によると、シリア軍がジャウバル区で反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(11月5日付)によると、シリア軍がタッル・ハディーヤ村、ダラーマ村、ハーン・トゥーマーン村、バルナ村一帯を空爆するとともに、反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

シリア軍はまた、アレッポ市ラーシディーン地区、シャイフ・ハドル地区、サラーフッディーン地区、シャイフ・サイード地区、ブスターン・カスル地区でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(11月6日付)によると、悪天候でシリア軍の空爆が中止されるなか、反体制武装集団がダルアー市マンシヤ地区のシリア軍拠点複数カ所を制圧した。

一方、SANA(11月5日付)によると、シリア軍がダルアー市Syriatelビル一帯、アバーズィード学校西部、ビラール・ハバシー・モスク南部、郵便局南東部、アトマーン村でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, November 5, 2015、AP, November 5, 2015、ARA News, November 5, 2015、Champress, November 5, 2015、al-Durar al-Shamiya, November 5, 2015、al-Hayat, November 6, 2015、Iraqi News, November 5, 2015、Kull-na Shuraka’, November 5, 2015、November 6, 2015、al-Mada Press, November 5, 2015、Naharnet, November 5, 2015、NNA, November 5, 2015、Reuters, November 5, 2015、SANA, November 5, 2015、UPI, November 5, 2015などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア軍は過去2日で81回の爆撃を実施し、国際テロ組織の施設263カ所を破壊(2015年11月5日)

ロシア国防省は、ロシア軍が過去48時間で81回出撃し、アレッポ県、ダマスカス郊外県、ダイル・ザウル県、イドリブ県、ラタキア県、ラッカ県、ハマー県、ヒムス県で、ダーイシュ(イスラーム国)など国際テロ組織の施設263カ所を破壊したと発表した。

イドリブ県では、Su-25戦闘機が、イラクの首都バグダードにある合同情報センターからの情報をもとに、マアッラト・ヌウマーン市近郊でシャームの民のヌスラ戦線の対戦車ミサイル・システムなどを破壊した。

アレッポ県では、Su-24戦闘機がナイラブ航空基地近郊でダーイシュの車輌、施設を破壊した。

ダマスカス郊外県では、ロシア軍戦闘機がムガール山のダーイシュ基地を破壊した。

ダイル・ザウル県では、Su-34戦闘機がムーハサン市近郊でヌスラ戦線の教練キャンプを破壊した。

ヒムス県では、Su-24M戦闘機が、タドムル市近郊でダーイシュの拠点を破壊した。

AFP, November 5, 2015、AP, November 5, 2015、ARA News, November 5, 2015、Champress, November 5, 2015、al-Hayat, November 6, 2015、Iraqi News, November 5, 2015、Kull-na Shuraka’, November 5, 2015、al-Mada Press, November 5, 2015、Naharnet, November 5, 2015、NNA, November 5, 2015、Reuters, November 5, 2015、SANA, November 5, 2015、UPI, November 5, 2015などをもとに作成。

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米国防省:米軍はシリア民主軍の爆撃支援を17回にわたって実施(2015年11月5日)

米国防総省のスティーブ・ウォーレン報道官は、ハサカ県フール町一帯でダーイシュ(イスラーム国)と戦うシリア民主軍を支援するため17回にわたる空爆を実施したと発表するとともに、シリア民主軍がダーイシュから255平方キロの地域を奪還したことを明らかにした。

ウォーレン報道官によると、航空支援には、トルコのインジルリク空軍基地に配備されているA-10、AC-130が投入されたという。

『ハヤート』(11月6日付)などが伝えた。

AFP, November 5, 2015、AP, November 5, 2015、ARA News, November 5, 2015、Champress, November 5, 2015、al-Hayat, November 6, 2015、Iraqi News, November 5, 2015、Kull-na Shuraka’, November 5, 2015、al-Mada Press, November 5, 2015、Naharnet, November 5, 2015、NNA, November 5, 2015、Reuters, November 5, 2015、SANA, November 5, 2015、UPI, November 5, 2015などをもとに作成。

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シリア国民連合は英外相と会談し「シリアの未来においてアサドの居場所はない」ことを確認(2015年11月5日)

シリア革命反体制勢力国民連立のハーリド・ハウジャ代表は英国を訪問し、フィリップ・ハモンド外務大臣と会談、シリア情勢への対応について協議した。

『ハヤート』(11月6日付)によると、会談で両者は、政治転換に向けた交渉が紛争解決の唯一の方法と位置づけたうえで、「シリアの未来においてアサドの居場所はない」ことを確認した。

また両者は、シリア政府による「樽爆弾」の無差別使用など、民間人への攻撃を停止させる必要を強調するとともに、ロシアの空爆がダーイシュ(イスラーム国)を強化するという逆効果をもたらすと批判した。

さらに、シリア革命反体制勢力国民連立が引き続き、穏健な反体制派と連携する努力を継続することが重要だとの点で合意した。
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RT(11月5日付)によると、ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、「

ハウジャ議長には、「自由シリア軍」の法務顧問を名乗るウサーマ・アブー・ザイド氏、連立政治委員会メンバーらが同行した。

AFP, November 5, 2015、AP, November 5, 2015、ARA News, November 5, 2015、Champress, November 5, 2015、al-Hayat, November 6, 2015、Iraqi News, November 5, 2015、Kull-na Shuraka’, November 5, 2015、al-Mada Press, November 5, 2015、Naharnet, November 5, 2015、NNA, November 5, 2015、Reuters, November 5, 2015、SANA, November 5, 2015、UPI, November 5, 2015などをもとに作成。

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クッルナー・シュラカー:シリアの空軍情報部は民間・人道関連施設を軍事施設と偽ってロシア側に伝え爆撃させる(2015年11月5日)

クッルナー・シュラカー(11月5日付)は、シリアの治安機関内の信頼できる複数の消息筋の話として、シリアの空軍情報部が、野戦病院、パン製造所、人道支援物資貯蔵庫などの民間施設、人道関連施設を反体制武装集団の軍事施設であると偽ってロシア側に情報提供し、ロシア軍に空爆させている、と伝えた。

AFP, November 5, 2015、AP, November 5, 2015、ARA News, November 5, 2015、Champress, November 5, 2015、al-Hayat, November 6, 2015、Iraqi News, November 5, 2015、Kull-na Shuraka’, November 5, 2015、al-Mada Press, November 5, 2015、Naharnet, November 5, 2015、NNA, November 5, 2015、Reuters, November 5, 2015、SANA, November 5, 2015、UPI, November 5, 2015などをもとに作成。

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レバノンでシリア人活動家の組織「カラムーン・ウラマー委員会」のウラマー4人が爆殺(2015年11月5日)

NNA(11月5日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外でシリア人活動家によって構成されるカラムーン・ウラマー委員会を狙った爆発が発生し、ウマル・ハラビー氏(副委員長)、アラー・バックール氏、アリー・ラシャク氏、ファウワーウ・ウラービー氏の4人のウラマーが死亡した。

カラムーン・ウラマー委員会委員長のウスマーン・マンスール氏は重傷を負った。

LBCI(11月5日付)は、爆発がオートバイに仕掛けられていた爆弾によるものだと報じる一方、AFP(11月5日付)は、自爆攻撃だと伝えた。

カラムーン・ウラマー委員会は、ベカーア県バアルベック郡アルサール村一帯のシリア人避難民への支援などを行う組織で、2014年8月にダーイシュ(イスラーム国)とシャームの民のヌスラ戦線からなる武装集団がレバノン軍・治安機関隊員を拉致した際は、解放に向けた交渉を仲介していた。

AFP, November 5, 2015、AP, November 5, 2015、ARA News, November 5, 2015、Champress, November 5, 2015、al-Hayat, November 6, 2015、Iraqi News, November 5, 2015、Kull-na Shuraka’, November 5, 2015LBCI, November 5, 2015、al-Mada Press, November 5, 2015、Naharnet, November 5, 2015、NNA, November 5, 2015、Reuters, November 5, 2015、SANA, November 5, 2015、UPI, November 5, 2015などをもとに作成。

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OPCW匿名高官:米軍(有志連合)、「穏健な反体制派」、アル=カーイダ系組織、ダーイシュ(イスラーム国)が混戦するアレッポ県北部地域で8月にマスタード・ガスが使用された事実を確認(2015年11月5日)

化学兵器禁止機関(OPCW)の匿名筋はAFP(11月5日付)に対し、2015年8月21日のアレッポ県マーリア市一帯での戦闘で、マスタード・ガスが使われた事実を確認したと述べた。

この匿名筋によると、誰がマスタード・ガスを使用したのかはつきとめていない、という。

マーリア市は、米トルコ両政府が「安全地帯」に設置したアレッポ県北部の主要都市。

「安全地帯」設置を受けて、同地からはアル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線が、有志連合の作戦に迎合できないとの理由で同地一帯から撤退、これを受け、ダーイシュ(イスラーム国)が進攻し、「シャーム戦線」などの「穏健な反体制派」やアル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動は劣勢を強いられるようになった。

ダーイシュの進攻を受け、米国は同地への散発的な空爆を行う一方、トルコで教練した第30師団戦闘員を投入したが、一次隊はヌスラ戦線の襲撃を受け壊滅的打撃を受け、二次隊はヌスラ戦線に装備を譲渡した。

なお、化学兵器使用の「筆頭容疑者」のシリア軍は、同地域での戦闘には参加していない。

AFP, November 5, 2015、AP, November 5, 2015、ARA News, November 5, 2015、Champress, November 5, 2015、al-Hayat, November 6, 2015、Iraqi News, November 5, 2015、Kull-na Shuraka’, November 5, 2015、al-Mada Press, November 5, 2015、Naharnet, November 5, 2015、NNA, November 5, 2015、Reuters, November 5, 2015、SANA, November 5, 2015、UPI, November 5, 2015などをもとに作成。

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