カーター米国防長官「ISILと戦う意思、能力、動機があるグループをさらに見出せば、我々はより多くのことをする」(2015年11月8日)

アシュトン・カーター米国防長官はABC News(11月8日付)に対し、「ISIL(ダーイシュ(イスラーム国)と戦う意思、能力、動機があるグループをさらに見出せば、我々はより多くのことをする。大統領はより多くのことを行う意思を示している。私にはそうするよう彼に進言する用意はできているが、地元の勢力がいなければならない。これこそが持続的な勝利へのカギとなる」と述べ、シリアの反体制派にさらなる武器・技術支援を行う意思があると述べた。

AFP, November 9, 2015、ABC News, November 8, 2015、AP, November 9, 2015、ARA News, November 9, 2015、Champress, November 9, 2015、al-Hayat, November 10, 2015、Iraqi News, November 9, 2015、Kull-na Shuraka’, November 9, 2015、al-Mada Press, November 9, 2015、Naharnet, November 9, 2015、NNA, November 9, 2015、Reuters, November 9, 2015、SANA, November 9, 2015、UPI, November 9, 2015などをもとに作成。

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米軍主導の有志連合はシリア領内で13回の爆撃を実施(2015年11月8日)

米中央軍(CENTCOM)は、11月8日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して24回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は13回、ブーカマール市近郊(3階)、ハサカ市近郊(4回)、フール町近郊(5回)、ダイル・ザウル市近郊(1回)のダーイシュに対して攻撃が行われた。

CENTCOM, November 9, 2015などをもとに作成。

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最新論考「シリア紛争解決をめざす「ウィーン・プロセス」において合意されていないグレー・ゾーン」(Yahoo Japan! News)

青山弘之「シリア紛争解決をめざす「ウィーン・プロセス」において合意されていないグレー・ゾーン」

Yahoo Japan! News、2015年11月8日

http://bylines.news.yahoo.co.jp/aoyamahiroyuki/20151108-00051244/

10月23日にオーストリアの首都ウィーンで、米国、ロシア、サウジアラビア、トルコの外相が一同に会し、シリア情勢への対応をめぐる協議(ウィーン1会議)を開始した。同月30日、この4カ国に加えて、イラン、エジプト、ヨルダン、カタール、中国など13カ国の外相(中国は副外相)、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表、EU外相も協議(ウィーン2会議)に参加、シリア紛争解決に向けた共同声明(ウィーン合意)を発表し、11月13日に開催予定の3度目の協議(ウィーン3会議)に向けた調整作業を続けている。

「ウィーン・プロセス」とでも言うべきこのプロセスについては、バッシャール・アサド大統領の進退をめぐって参加国間に意見の隔たりがあるといった報道が多くなされているが、実際のところこのプロセスにおいてどのような問題が争点となっているのだろうか?・・・

国民安全保障会議がハサカ市、カーミシュリー市でハーフィズ・アサド前大統領の写真、記念碑の撤去を指示(2015年11月8日)

ARA News(11月8日付)は、ハサカ市内の複数の公務員(匿名)からの話として、シリアの治安機関(ムハーバラート)を統轄する国民安全保障会議がハサカ県でシリア政府の支配下にとどまるハサカ市およびカーミシュリー市内からハーフィズ・アサド前大統領の写真や記念碑を撤去するよう支持する決定を発令した、と伝えた。

AFP, November 8, 2015、AP, November 8, 2015、ARA News, November 8, 2015、Champress, November 8, 2015、al-Hayat, November 9, 2015、Iraqi News, November 8, 2015、Kull-na Shuraka’, November 8, 2015、al-Mada Press, November 8, 2015、Naharnet, November 8, 2015、NNA, November 8, 2015、Reuters, November 8, 2015、SANA, November 8, 2015、UPI, November 8, 2015などをもとに作成。

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トルコ軍がタッル・アブヤド市西部郊外の西クルディスタン移行期民政局人民防衛部隊拠点を越境攻撃(2015年11月8日)

ラッカ県では、ARA News(11月8日付)によると、トルコ軍がタッル・アブヤド市西部郊外の西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊の拠点1カ所を重火器で攻撃した。

AFP, November 8, 2015、AP, November 8, 2015、ARA News, November 8, 2015、Champress, November 8, 2015、al-Hayat, November 9, 2015、Iraqi News, November 8, 2015、Kull-na Shuraka’, November 8, 2015、al-Mada Press, November 8, 2015、Naharnet, November 8, 2015、NNA, November 8, 2015、Reuters, November 8, 2015、SANA, November 8, 2015、UPI, November 8, 2015などをもとに作成。

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イドリブ県各所をロシア軍機と思われる戦闘機が爆撃し、10人以上が死亡、シリア軍がアレッポ市南部の複数の村を制圧(2015年11月8日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がマアッラト・ヌウマーン市各所を空爆し、子供1人を含む9人が死亡した。

ロシア軍と思われる戦闘機はまた、サラーキブ市のジハード主義武装集団拠点を空爆し、女性2人が死亡した。

一方、SANA(11月8日付)によると、シリア軍がイドリブ市、ハーン・シャイフーン市のジハード主義武装集団拠点を空爆した。

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アレッポ県では、SANA(11月8日付)によると、シリア軍がアレッポ市南部のバラーウィー村、アズィーズィーヤ村、マムー丘一帯を反体制武装集団との戦闘の末、制圧した。

シリア軍はまた、ハルサ村、カラースィー村南部、ダクワーナ村一帯で、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

さらにアレッポ市内では、ライラムーン地区、アシュラフィーヤ地区に侵入しようとしたジハード主義武装集団を撃退した。

一方、ARA News(11月8日付)によると、シリア軍はアレッポ市旧市街内の複数の建物群を攻撃、また反体制武装集団が掘削した地下トンネルを破壊し、戦闘員1人が死亡した。

またロシア軍戦闘機もアレッポ市旧市街各所を空爆し、住民15人が死亡した。

これに対して、反体制武装集団はシリア政府支配下のアレッポ市内の複数の地域に迫撃砲を撃ち込み、住民8人が死亡した。

他方、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線は声明を出し、アレッポ市南部のカラースィー村、フワイズ村一帯でのシリア軍との戦闘で、イラン人士官および兵士40人を殺害したと主張した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市のアクラマ地区、ワーディー・ザハブ地区で仕掛け爆弾が3度にわたり相次いで爆発し、住民15人が負傷した。

これに対して、シリア軍が、ヒムス市ワアル地区、タルビーサ市各所を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ジハード主義武装集団がジュッブ・アフマル村一帯のシリア軍拠点を砲撃した。

一方、SANA(11月8日付)は、シリア軍地元司令官の話として、ガマーム村およびガマーム山一帯をシリア軍が制圧していると改めて伝えた。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がハラスター市一帯でジハード主義武装集団と交戦、ザマルカー町各所を砲撃した。

シリア軍はまた、ダーライヤー市各所を「樽爆弾」、地対地ミサイルなどで空爆、同市周辺ではジハード主義武装集団と交戦した。

このほか、バラダー渓谷一帯でもシリア軍とジハード主義武装集団が交戦した。

一方、イスラーム軍参謀委員会のハムザ・バイラクダール報道官は、クッルナー・シュラカー(11月8日付)に対して、マルジュ・スルターン村一帯でのシリア軍との激しい戦闘の末に、シリア軍のT-72を破壊、拠点複数カ所を奪還したとしつつ、東グータ地方を見下ろす丘陵地帯の複数の拠点から撤退したことを明らかにした。

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ハマー県では、SANA(11月8日付)によると、シリア軍がカフルズィーター市、アトシャーン村、アース丘の反体制武装集団拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

シリア軍はまたマアルカバ村でシャーム戦線と交戦し、戦闘員8人以上を殲滅した。

さらに、ムーリク市、カフルヌブーダ町、スカイク丘、ウスマーン丘一帯でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(11月8日付)によると、シリア軍がダルアー市マンシヤ地区、旧税関地区西部、ムザイリーブ町北部、アトマーン村北部でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ムジャーヒディーン軍は11日、海岸地区機甲大隊司令官のアンマール・マダニーヤ氏がクルド山での戦闘で戦死したと発表した。

AFP, November 8, 2015、AP, November 8, 2015、ARA News, November 8, 2015、Champress, November 8, 2015、al-Hayat, November 9, 2015、Iraqi News, November 8, 2015、Kull-na Shuraka’, November 8, 2015、November 11, 2015、November 9, 2015、al-Mada Press, November 8, 2015、Naharnet, November 8, 2015、NNA, November 8, 2015、Reuters, November 8, 2015、SANA, November 8, 2015、UPI, November 8, 2015などをもとに作成。

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ダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市の一つバーブ市が所属不明の戦闘機の爆撃を受け、10人が死亡(2015年11月8日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)の主要拠点都市の一つバーブ市で7日深夜から8日未明にかけて戦闘機(所属不明)による空爆が行われ、子供1人、女性1人を含む10人が死亡した。

一方、SANA(11月8日付)によると、シリア軍がラスム・アッブード村、ジャービリーヤ村、ハミーミーヤ村、アブー・ダンナ村、航空士官学校一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がダーイシュ(イスラーム国)の支配下にあるタドムル市各所を空爆した。

一方、SANA(11月8日付)によると、シリア軍がマヒーン町、フワーリーン村、タドムル市東部、アーラーク油田一帯、フナイフィース村、ウンク・ハワー村、ウンム・サフリージュ村でダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(11月8日付)によると、シリア軍がマリーイーヤ村、ジャフラ村のダーイシュ(イスラーム国)を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、ARA News(11月9日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がフール町郊外一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、ダーイシュのアミール2人を殺害した。


AFP, November 8, 2015、AP, November 8, 2015、ARA News, November 8, 2015、November 9, 2015、Champress, November 8, 2015、al-Hayat, November 9, 2015、Iraqi News, November 8, 2015、Kull-na Shuraka’, November 8, 2015、al-Mada Press, November 8, 2015、Naharnet, November 8, 2015、NNA, November 8, 2015、Reuters, November 8, 2015、SANA, November 8, 2015、UPI, November 8, 2015などをもとに作成。

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ロシア人現役および退役軍人3人が使用するSNSアカウントがシリア領内で利用(2015年11月8日)

ロシア人ブロガーのルスラン・レヴィーヴ氏は自身が運営するライヴ・ジャーナル(http://ruslanleviev.livejournal.com/)で、少なくともロシア人現役および退役軍人3人が使用するSNSアカウントがシリア領内で利用されていると発表、シリア国内での地上戦にロシア軍兵士が参加している可能性が高いと指摘した。

『ハヤート』(11月9日付)が伝えた。

AFP, November 8, 2015、AP, November 8, 2015、ARA News, November 8, 2015、Champress, November 8, 2015、al-Hayat, November 9, 2015、Iraqi News, November 8, 2015、Kull-na Shuraka’, November 8, 2015、al-Mada Press, November 8, 2015、Naharnet, November 8, 2015、NNA, November 8, 2015、Reuters, November 8, 2015、SANA, November 8, 2015、UPI, November 8, 2015などをもとに作成。

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シリア人権ネットワークはシリア軍の樽爆弾で10月だけで69人が死亡したと発表、一方、5日に有志連合が爆撃を実施したブーカマール市での犠牲者は71人(2015年11月8日)

シリア人権ネットワークは、シリア軍による「樽爆弾」での空爆の被害について、10月1ヶ月間での犠牲者が69人にのぼったとする報告書を発表した。

シリア人権ネットワークによると、シリア軍は10月の1ヶ月間で1,438発の「樽爆弾」をシリア各地に投下、子供9人、女性8人を含む69人が犠牲となったという。

一方、有志連合の合同司令部は6日、11月5日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して23回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は9回、フール町近郊(3回)、ハサカ市近郊(2回)、ブーカマール市近郊(4回)のダーイシュに対して攻撃が行われた。

なお、シリア人権監視団によると、5日には、ダイル・ザウル県ブーカマール市各所を戦闘機(所属不明)が空爆し、死者数が71人(うち民間人31人、身元不明者18人)が死亡した。

同監視団によると、空爆は、ブーカマール市中心街の市場内に設置されたダーイシュの本部に対して行われたため、民間人の犠牲者が多く出たという。

この空爆に関して、クッルナー・シュラカー(11月6日付)は、ロシア軍によるものだとしたうえで、ダーイシュの戦闘員は1人も死亡しなかったと伝えた。

 

しかし、その後、クッルナー・シュラカー(11月12日付)は、複数の消息筋の話として、ブーカマール市に対するこの空爆がシリア軍によるものだと伝えた。

AFP, November 8, 2015、AP, November 8, 2015、ARA News, November 8, 2015、Champress, November 8, 2015、al-Hayat, November 9, 2015、Iraqi News, November 8, 2015、Kull-na Shuraka’, November 8, 2015、November 12, 2015、al-Mada Press, November 8, 2015、Naharnet, November 8, 2015、NNA, November 8, 2015、Reuters, November 8, 2015、SANA, November 8, 2015、UPI, November 8, 2015などをもとに作成。

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