米軍主導の有志連合はシリア領内で20回の爆撃を実施(2015年11月6日)

米中央軍(CENTCOM)は、11月6日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して20回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は5回、フール町近郊(2回)、ダイル・ザウル市近郊(1回)、マーリア市近郊(2回)のダーイシュに対して攻撃が行われた。

CENTCOM, November 7, 2015などをもとに作成。

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ベカーア県アルサール村でレバノン軍戦車が攻撃を受け、兵士5人が負傷(2015年11月6日)

NNA(11月6日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール村入口のラアス・サルジュ地区で、レバノン軍戦車の近くで爆弾が爆発し、兵士5人が負傷した。

アルサール村ではカファフ・ジャアファル地区でもレバノン軍が武装集団と交戦した。

AFP, November 6, 2015、AP, November 6, 2015、ARA News, November 6, 2015、Champress, November 6, 2015、al-Hayat, November 7, 2015、Iraqi News, November 6, 2015、Kull-na Shuraka’, November 6, 2015、al-Mada Press, November 6, 2015、Naharnet, November 6, 2015、NNA, November 6, 2015、Reuters, November 6, 2015、SANA, November 6, 2015、UPI, November 6, 2015などをもとに作成。

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ロシア軍の爆撃支援の甲斐なくシリア軍が再び劣勢か?:シャーム自由人イスラーム運動などがハマー県北部アトシャーン村一帯、ウスマーン丘軍事基地を制圧、ヌスラ戦線などもアレッポ市南部のサービキーヤ村一帯に進軍(2015年11月6日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、アル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動、アジュナード・シャームなどからなるジハード主義武装集団が県北部のアトシャーン村をシリア軍との激しい交戦の末に制圧した。

この戦闘で、第47戦車旅団のターリブ・サラーマ准将らシリア軍側の将兵16人が死亡した。

アトシャーン村はシリア軍が10月10日に制圧していた。

また『ハヤート』(11月7日付)によると、北西部の戦略的要衝に位置するシリア軍タッル・ウスマーン軍事基地、シャナービラ村も反体制武装集団によって制圧した。

シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表は、シリア軍はこれに先だってスカイク丘一帯も喪失しており、これによりロシア軍空爆開始以降奪還していた県北部の全地域を喪失したと主張した。

一方、ジュンド・アクサー機構など武装集団によって制圧されたムーリク市一帯およびマアーン村では、シリア軍との戦闘が続いた。

これに関して、ドゥラル・シャーミーヤ(11月6日付)は、反体制武装集団がマアーン村の入り口まで到達したと伝える一方、シャーム軍団は、マアーン村を見下ろす戦略的要衝のスーラーン丘を制圧したと発表した。

また、シャーム自由人イスラーム運動もクバイバート・アブー・フダー村を制圧したと発表した。

他方、SANA(11月6日付)によると、シリア軍がサフサーファ村で、シャームの民のヌスラ戦線などファトフ軍の拠点を壊滅し、同地を制圧した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団がアレッポ市南部に進軍し、シリア軍と交戦し、サービキーヤ村一帯を制圧した。

クッルナー・シュラカー(11月6日付)によると、ヌスラ戦線はまた、シャーム自由人イスラーム運動とともに、ワディーヒー村一帯のサッルー丘、ティーナト・ハーリド丘、マクバラ丘に進軍し、これを制圧し、サービキーヤ村に迫った。

一方、SANA(11月6日付)によると、シリア軍がジャービリーヤ村、ハーン・トゥーマーン村、マフラサ村、ウンム・アルキーラ村、アーミリーヤ村、ラスム・アブド村、発電所一帯、サフィーラ市東部一帯でシャームの民のヌスラ戦線などのジハード主義武装集団拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍の空爆が行われるなか、ガマーム村を制圧したシリア軍、国防隊がジュッブ・アフマル村一帯、ナビー・ユーヌス峰一帯、ダグマシュリーヤ村一帯でジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(11月6日付)によると、シリア軍がファラク山一帯の丘陵地帯、ジュッブ・ザアルール村で反体制武装集団の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(11月6日付)によると、ヌアイマ村、ジュライン村東部、アトマーン村、ダルアー市難民キャンプ地区一帯、ダム街道一帯でシャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, November 6, 2015、AP, November 6, 2015、ARA News, November 6, 2015、Champress, November 6, 2015、al-Durar al-Shamiya, November 6, 2015、al-Hayat, November 7, 2015、Iraqi News, November 6, 2015、Kull-na Shuraka’, November 6, 2015、al-Mada Press, November 6, 2015、Naharnet, November 6, 2015、NNA, November 6, 2015、Reuters, November 6, 2015、SANA, November 6, 2015、UPI, November 6, 2015などをもとに作成。

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ロシア軍がラッカ市を爆撃し、ダーイシュ(戦闘員)15人と民間人27人が死亡(2015年11月6日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍がラッカ市を空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員15人、民間人27人が死亡した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍がシャイフ・アフマド村、クワイリス航空基地一帯、タッル・バージル村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

またクワイリス航空基地一帯では、ダーイシュとシリア軍が交戦し、シリア軍将兵3人が死亡した。

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ヒムス県では、SANA(11月6日付)によると、シリア軍がマヒーン町、カルヤタイン市、タドムル市のダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
アレッポ県では、SANA(11月6日付)によると、シリア軍がシャイフ・アフマド村、アブー・ハンナ丘、アフマル丘、航空士官学校一帯、クワイリス航空基地一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, November 6, 2015、AP, November 6, 2015、ARA News, November 6, 2015、Champress, November 6, 2015、al-Hayat, November 7, 2015、Iraqi News, November 6, 2015、Kull-na Shuraka’, November 6, 2015、al-Mada Press, November 6, 2015、Naharnet, November 6, 2015、NNA, November 6, 2015、Reuters, November 6, 2015、SANA, November 6, 2015、UPI, November 6, 2015などをもとに作成。

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イスラーム過激化を主体とする「自由シリア軍」49組織は、「自由シリア軍」29組織がロシアとの会談に同意したとの報道を否定(2015年11月6日)

「自由シリア軍」を名乗る49組織集団は共同声明を出し、同じく「自由シリア軍」を名乗る29組織がUAEのアブダビでロシア側と会談することに合意したとするロシア・メディアの報道を否定した。

共同声明で、武装集団は「ロシアがシリアを占領し、民間人、病院、そしてダーイシュ(イスラーム国)とアサド政権の双方と戦っている自由シリア軍の拠点を空爆し、アサド政権を政治的、軍事的、物的に支援するなかで、ロシアと席をともにすることはできない」と主張した。

共同声明は「革命軍事組織および自由軍政治局」の名で発表され、以下の武装集団が連名しているが、そのなかにはイスラーム過激派が多く含まれている。

アジュナード・シャーム・イスラーム連合

アジュナード・シャーム

第101歩兵師団

第69歩兵師団

第13師団

第16歩兵師団

第24師団

第312師団

第1連帯

海岸第1師団

中部師団

第8歩兵師団

カシオン旅団

ダルアー部族旅団連合

タウヒード・ウンマ連合

ヒムス真実の剣連合

「命じられるがままに進め」連合

シャーム戦線

アンサール・イスラーム戦線

イスラーム軍

ムジャーヒディーン軍

ナスル軍

ヤルムーク軍

ヒムス解放運動

ヌールッディーン・ザンキー運動

山地の鷹

真実の騎士

ハムザ師団

スルターン・ムラード師団

カーディスィーヤ師団

第1特殊任務師団

サラーフッディーン師団

アームード・ハウラーン師団

タウヒードの暁師団

ラフマーン軍団

シャーム軍団

アルバイーン大隊

イスラーム覚醒大隊

シャーム革命家大隊

ジャイドゥール旅団

ハック旅団

スィッディーク旅団

ウムライン旅団

ファトフ旅団

タルビーサ旅団

アサーラ・ワ・タンミヤ戦線

ハサカ自由軍旅団

アンサール・シャーム大隊

Kull-na Shuraka', November 6, 2015
Kull-na Shuraka’, November 6, 2015


AFP, November 6, 2015、AP, November 6, 2015、ARA News, November 6, 2015、Champress, November 6, 2015、al-Hayat, November 7, 2015、Iraqi News, November 6, 2015、Kull-na Shuraka’, November 6, 2015、al-Mada Press, November 6, 2015、Naharnet, November 6, 2015、NNA, November 6, 2015、Reuters, November 6, 2015、SANA, November 6, 2015、UPI, November 6, 2015などをもとに作成。

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OPCWはアレッポ県北部(8月)とイドリブ県(3月)でマスタード・ガス、塩素ガスが使用されたと断定(2015年11月6日)

化学兵器禁止機関(OPCW)は声明を出し、シリア国内で8月にマスタード・ガスが使用されたことを示す確証を得たと発表した。

声明は、OPCWの調査チーム192人がシリア各地で化学兵器の使用に関して調査を実施したとしたうえで、8月21日にアレッポ県マーリア市に対して行われた攻撃に関して「非国家主体が化学兵器を使用したと思われる」と結論づけた。

声明によると、「この攻撃について、OPCWの調査チームは、少なくとも2人がマスタード・ガスを浴び、またこの化学物質によって幼児1人が死亡したことの確証を得ることができた」としている。

マーリア市は米トルコ両国政府が「安全地帯」を設置すると合意した地域の拠点都市で、8月以降、ダーイシュ(イスラーム国)とシャーム戦線などの戦闘が激化していた。

一方、OPCWは、2015年3月にイドリブ県でも、塩素などの有毒化学物質が1回以上武器として使用されたと結論づけた。

これについては、ヒューマン・ライツ・ウォッチが3月16日と31日にイドリブ県内の反体制派支配地域に対して塩素ガスを使用した攻撃が6回にわたって行われていたと指摘していた。

イドリブ県は、2015年3月に、アル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動、シャームの民のヌスラ戦線、ジュンド・アクサー機構、シャーム軍団などからなるファトフ軍によってほぼ全域が掌握された地域で、シリア軍との戦闘が続いている。

一方、OPCWは、2015年8月29日にダマスカス県ジャウバル区でシリア軍兵士が有毒ガスによる攻撃を受けたとのシリア政府の申し立てに関しては、「化学物質が武器として使用されたことと断定するにはいたらなかった」と発表した。

AFP(11月6日付)が伝えた。

AFP, November 6, 2015、AP, November 6, 2015、ARA News, November 6, 2015、Champress, November 6, 2015、al-Hayat, November 7, 2015、Iraqi News, November 6, 2015、Kull-na Shuraka’, November 6, 2015、al-Mada Press, November 6, 2015、Naharnet, November 6, 2015、NNA, November 6, 2015、Reuters, November 6, 2015、SANA, November 6, 2015、UPI, November 6, 2015などをもとに作成。

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