外務省広報局:シリア領内から占領下ゴラン高原に対して行われたとのイスラエル側の発表の真偽はまだ確認できておらず、複数の勢力が地域の不安定化を図っている(2025年6月4日)

SANAによると、外務省広報局は、イスラエル軍が前日のダルアー県への砲撃について、シリア領内から占領下ゴラン高原に対して行われた砲撃への対抗措置だと発表したことに関して、その真偽はまだ確認できておらず、複数の勢力が地域の不安定化を図っていると述べた。

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イスラエル軍はダルアー県、クナイトラ県、ダマスカス郊外県各所を爆撃(2025年6月4日)

シリア人権監視団によると、イスラエル軍は、ダルアー県のイズラア市近郊およびブスラー・シャーム市近郊の第175連隊基地一帯、マール丘一帯、クナイトラ県のシャッアール丘一帯、第90旅団基地一帯、ダマスカス郊外県のタッル・シャフム村、サアサア町郊外、カナーキル村近郊の第121旅団基地一帯に対して爆撃を行った。

また、イスラエル軍戦車部隊がダルアー県のヤルムーク渓谷に侵攻した。


イスラエル軍パトロール部隊は、その後もクナイトラ県ジュバーター・ハシャブ村の南側地区に侵入した。

さらに、アフマル丘に設置されているイスラエル軍前哨基地が、ブライカ村・クードナ村間の地域の1ヵ所を砲撃した。

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ドゥジャリック国連報道官:「2025年初頭から現在までに1,185台の人道支援トラックがトルコからシリアへ越境、これは前年同時期と比べて6倍以上に相当する」(2025年6月4日)

UN Newsによると、国連のステファン・ドゥジャリック報道官は、2025年初頭から現在までに1,185台の人道支援トラックがトルコからシリアへ越境、これは前年同時期と比べて6倍以上に相当すると述べた。
ドゥジャリック報道官によると、5月には、シリア国内で100万人以上がこれらの支援を受けた。一方で、国連人道支援部門の当局者らは、およそ1,600万人が緊急の医療・人道支援を必要としていると報告している。
シリアの保健医療部門は、基礎医薬品の不足、治療費の高騰、避難所の過密などの重大な圧力に晒されており、それに伴って感染症の拡大リスクも高まっている。
国連人道問題調整事務所(OCHA)は、戦争の遺物や未爆発弾薬が今なおシリア各地で民間人の安全を脅かしていると警告している。
2024年12月8日以降、報告によれば400人以上が死亡、約600人が負傷した。また、犠牲者の3分の1以上が子どもである。
なお、シリア人道対応計画では、2025年7月末までに8百万人の支援を目的とし、総額20億ドルの資金が必要とされているが、現在までに確保されたのは全体のわずか11%にとどまっている。

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トルコのギュレル国防大臣:「シリアに駐留するトルコ軍部隊を直ちに撤退または再配置する計画は現時点ではない」(2025年6月4日)

ロイター通信によると、トルコのヤシャル・ギュレル国防大臣は、シリアに駐留するトルコ軍部隊を直ちに撤退または再配置する計画は現時点ではないと述べた。

ギュレル国防大臣は、トルコ軍のシリアからの撤退は、シリアにおいて平和と安定が実現し、地域のテロの脅威が根絶され、トルコ国境が完全に確保され、トルコにいるシリア難民が帰還した場合に限り、再評価され得るとした。
また、トルコとイスラエルの間で、シリアにおける衝突や軍事的な事故を回避し、緊張緩和を図るための協議が続いていると付言、「衝突を回避し、望ましくない事象や直接的な衝突の発生を防ぐことを目的とした技術的な会合」が行われ、「連絡調整の枠組み」を構築することがめざされていると強調しつつ、「衝突回避の枠組みが関係正常化を意味するものではないことを忘れてはならない」と語った。

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ハマー航空基地近くの防空大隊で大きな爆発、これと前後してアラウィー派8人が殺害される(2025年6月4日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、ハマー市近郊のハマー航空基地西のマトニーン村とラビーア村の間に位置する防空大隊で大きな爆発が複数回にわたって発生した。

爆発と前後して、同地上空には無人航空機が旋回していた。

この爆発により、女性3人を含む市民8人が死亡、複数が負傷した。

死傷者はアラウィー派。

ラビーア村の地元住民らは、アフマド・シャルア移行期政権の治安部隊の検問所の要員が、旅客用マイクロバスで移動中のアラウィー派11人に発砲し、8人を殺害、3人を負傷したのと前後して、防空大隊基地内で大きな爆発が発生したと疑っている。

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一方、ハマー市のクスール地区では、正体不明の武装グループが「サクル」の愛称で知られていた前政権時代の軍事情報局関係者を銃で撃ち、殺害した。

また、ハマー市の国立病院近くで、旧シリア軍に勤務していた男性1人が正体不明の武装グループによって即決処刑され、死亡した。

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首都ダマスカスでアラウィー派7人が襲撃を受け、5人死亡、1人負傷、1人行方不明(2025年6月4日)

ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、2日にアッシュ・ウルール地区で、職場からバルザ区のレストランにバン車で移動中に行方不明になっていたアラウィー派7人とドライバー1人のうち、5人が即決処刑され死亡、遺体がムジュダヒド病院に安置されていることが確認された。

また、残る3人のうちの1人も負傷して病院に搬送されていた。

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スワイダー県では、シリア人権監視団によると、正体不明の武装グループがスワイダー市ドゥバイスィー地区で住民1人とその妻を銃で撃ち殺害した。

また、タアーラ村で何者かの砲撃を受けて、1人が負傷した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ジャブラ市近郊のダーリヤ町とバイト・アーナー村で、治安部隊が午後7時30分から外出禁止令を発出した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、タッル・シャンナーン村とシャターヤ村の間の地域で植物採取を行っていたアラウィー派の住民1人が正体不明の武装グループによって銃で撃たれて死亡した。

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「ロジャヴァ・クルディスタンにおけるクルドの統一と立場の一致に関する会議(コンファレンス)」の決定に基づいて結成されたクルド代表団が共同議長およびメンバーの氏名を発表(2025年6月4日)

ANHAによると、ハサカ県カーミシュリー市で4月26日に開催された「ロジャヴァ・クルディスタンにおけるクルドの統一と立場の一致に関する会議(コンファレンス)」の決定に基づいて結成されたクルド代表団が声明を出し、以下の通り、共同議長およびメンバーの氏名を明らかにした。

共同議長
バルウィーン・ユースフ:民主統一党(PYD)共同代表

ムハンマド・イスマーイール:シリア・クルド国民評議会(ENKS)議長

メンバー
アルダール・ハリール:PYD党代表委員会メンバー

リーハーン・ルークー:スィタール大会報道官

アフマド・スライマーン:シリア・クルド進歩民主党副書記長

スライマーン・ウースー:シリア・クルド国民評議会代表委員会メンバー

サラーフ・ダルウィーシュ:シリア・クルド進歩民主党書記長

ナスルッディーン・イブラーヒーム:シリア・クルド民主党(パールティ)書記長

ファイサル・ユースフ:シリア・クルド国民評議会報道官

また、声明によれば、同代表団は6月4日に設立会合を開き、シリア民主軍のマズルーム・アブディー総司令部、ルーフラート・アフリーン女性防衛隊(YPJ)司令官、コンファレンス事務局(ディーワーン)メンバーのイラーム・アフマド氏が出席した。

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シャイバーニー外務在外居住者大臣は欧州委員会シュイツァ副委員長と会談:「旧体制残党や武装集団による攻撃は他の国で起きていればテロと分類されたはず」(2025年6月4日)

SANAによると、アスアド・ハサン・シャイバーニー外務在外居住者大臣は、欧州委員会ドゥブラフカ・シュイツァ副委員長と会談、その後首都ダマスカスのティシュリーン宮殿で共同記者会見を行った。

会見のなかで、シャイバーニー暫定外務在外居住者大臣は、EUによる制裁解除に改めて歓迎の意を示す一方、以下の通り述べた。

シリアは依然として外部からの脅威に直面しており、旧体制残党や武装集団による攻撃が続いている。
これらは他の国で起きていればテロ攻撃と分類されたはずである。
軍は国民の安全を守るためにこうした勢力を追跡している。
イスラエルによるシリア領への攻撃は主権侵害であり、治安を脅かす集団に秩序破壊の口実を与えるものだ。
1974年の協定の履行を求める。シリアは戦争を望まず、復興を志向している。
EU諸国および国際機関との協力や投資が履行されなければ、無秩序が広がり、国家体制への反乱を助長する。


一方、ドゥブラフカ副委員長は、復興プロセスを支援するため、175,000,000ユーロを支援に割り当てたと発表、難民については、安全かつ自発的な帰還を支持し、復興への参加を後押しすると述べた。

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シャルア暫定大統領は、国防省幹部と会談し、最近の活動や将来計画を確認し、成果向上に向けて指示(2025年6月4日)

SANAによると、アフマド・シャルア暫定大統領は、国防省幹部と会談し、最近の活動や将来計画を確認し、成果向上に向けた指示を出した。

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SANAによると、シャルア暫定大統領は2025年政令第71号を施行し、アブドゥッラッザーク・ムスタファー・カアディ氏を国家評議会議長に任命した。

国家評議会は内閣に属する独立機関であり、省庁などの行政機関が行った契約や決定の法的適正を審査し、不備がある場合にはそれらを無効とする権限を有する。

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ハッターブ内務大臣:「ハーフィズ・アルアサドとその息子のバッシャールの時代における省庁および治安機関は、国内外のシリア人にとって恐怖と不安の源だった」(2025年6月4日)

アナス・ハッターブ内務大臣は、イフバーリーヤ・チャンネルのインタビューに応じた。

インタビューでのハッターブ内務大臣の主な発言は以下の通り。

ハーフィズ・アルアサドとその息子のバッシャールの時代における省庁および治安機関は、国内外のシリア人にとって恐怖と不安の源だった。このことが、当省の再構築および治安業務の概念変更に踏み切る動機となった。
我々は、多くの国々における現代的な技術手段の運用例を研究し、治安業務を警察業務と統合するとともに、新たな部局を設置し、既存の一部を維持した。
国家治安(総合情報)、政治治安、空軍治安といった名称がシリア人の記憶から消え去ることを望んでおり、新たな組織構造を通じて、治安の概念を変革し、シリア人にとって不安の源ではなく、安全の源となることを目指している。
我々は重大な治安上の課題に直面しており、各県において治安業務を統括する単一の指揮官の存在が必要とされている。
ダーイシュ(イスラーム国)は、我々が直面している最も深刻な脅威の一つであり、すでに同組織による複数の作戦を阻止することに成功している。
麻薬の脅威にも直面しており、旧体制の時代には、本国が麻薬の製造拠点および世界各国への輸出元となっていた。我々は、その製造を停止し、すべての製造施設を押収し、現在は隠匿された麻薬の摘発段階にある。
国民に被害を及ぼした数百万件に及ぶ報告書が確認されており、治安機関は内務省の管轄下に置かれ、住民からの苦情を受け付ける窓口も開設されている。
治安機関は、監査、査察、服務上の責任追及の対象となる。
一部の離反した警察幹部は、かつて北部で勤務していた者たちであり、現在も引き続き職務に就いている。我々は、段階的にさらに多くの離反者を受け入れる方針である。
かつて旧体制下の刑務所において、数十万人が苦難を味わった。我々は、これらの刑務所を、受刑者の更生および社会復帰を目的とする更生センターへと転換すべく尽力している。
解放初日より、我々は麻薬取引によって被害を受けてきた諸国、特にサウジアラビアおよびヨルダンと連携を図り、麻薬の製造に使用される多数の装置および輸送貨物の摘発に成功してきた。
旧体制の治安機関によって、約800万人のシリア国民が指名手配リストに記載されていたが、これまでにそのうち500万人をリストから削除した。
旧体制によって課されていた多くの旧来の措置を廃止すべく取り組んでおり、国民の日常生活における治安機関の介入を削減することに努めている。
かつてのシリア人は治安要員に対して嫌悪感を抱き、逮捕されるのではないかという恐怖心を持っていたが、現在の治安は奉仕的な姿勢へと変わり、国民は自らをその一部であり、また自分たちのために存在するものであると感じるようになるであろう。



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シャルア暫定大統領は国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長と会談(2025年6月4日)

SANAによると、アフマド・シャルア暫定大統領は、アスアド・ハサン・シャイバーニー外務在外居住者大臣とともに、首都ダマスカスで国際原子力機関(IAEA)のラファエル・マリアーノ・グロッシ事務局長と会談した。

会談後、シャイバーニー暫定外務在外居住者大臣とグロッシ事務局長は、シリア政府とIAEAが「食のための原子」イニシアチブ、「希望の光線」イニシアチブを通じた食料安全保障とがん対策分野での協力にかかる覚書に署名した。

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フーズ機構がダイル・ザウル県内の自宅に戻った国内避難民(IDPs)に支援物資の配給を開始:イドリブ県北部のキャンプ、ハサカ県のアリーシャ・キャンプからIDPsが故郷に帰還(2025年6月4日)

SANAによると、NPOのフーズ機構がダイル・ザウル県内の自宅に戻った国内避難民(IDPs)に支援物資の配給を開始した。

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SANAによると、イドリブ県北部の国内避難民(IDPs)キャンプに身を寄せていた60世帯が県南部のハーン・シャイフーン市に帰還した。

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ANHAによると、ハサカ県のアリーシャ・キャンプで避難生活を送ってきた国内避難民(IDPs)62世帯311人が、北・東シリア地域民主自治局が進める自発的帰還プログラムの一環として、故郷であるダイル・ザウル県に帰還した。

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カバワート社会問題労働大臣は、ヨルダンのワファー・ムスタファー社会開発大臣と会談(2025年6月4日)

SANAによると、ヒンド・カバワート社会問題労働大臣は、ヨルダンのワファー・ムスタファー社会開発大臣と会談し、協力関係と知見の共有について協議した。

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SANAによると、ムハンマド・ヤースィーン・サーリフ文化大臣、マーズィン・サーリハーニー観光大臣、ダマスカス県のマーヒル・マルワーン知事が出席するなか、ダマスカス県のティシュリーン公園で、国内最大級となる600平方メートルのシリア国旗が高さ110メートルのポールに掲揚された。

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SANAによると、外務在外居住者省は、ヨルダン外務省と外交官および公務員の訓練に関する協力覚書に署名した。

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SANAによると、マーズィン・サーリハーニー観光大臣は、パキスタン外務省のシャフリヤール・アクバル・カーン中東担当次官および随行団と会談し、観光分野での協力、シリアの観光業再活性化、査証緩和、渡航便再開について協議した。

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SANAによると、アスアド・ハサン・シャイバーニー外務在外居住者大臣は、セルビアのオサーマ・ズコルリッチ和解・地域協力・社会的安定担当国務大臣と会談し、両国関係の強化や共通関心事項について協議した。

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SANAによると、シャイバーニー暫定外務在外居住者大臣はまた、世界食糧計画(WFP)シリア事務所のミリアム・ワード代表と会談し、食料安全保障分野における協力の強化を協議した。

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SANAによると、ムルハフ・アブー・カスラ国防大臣は、スウェーデン大使館のジェシカ・スヴァールドストローム臨時代理大使およびアリス・ヴァールストローム二等書記官と会談し、双方の共通利益に資する連携と意思疎通の強化について協議した。

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